シンフソウプロジェクト

シン・フソウプロジェクト

シン・フソウプロジェクトとは?

シン・フソウプロジェクト01

扶桑工業では、社員のエンゲージメント(自ら会社に貢献しようとする意欲)を高めるため、2022年9月に「シン・フソウプロジェクト」を立ち上げました。「人を大切にし、人の成長を第一に考える会社でありたい」そんな経営陣の思いをもとに始まった組織改革プロジェクト
開始から約1年が経過した2023年8月にプロジェクトリーダーの3名をたずね、実際のプロジェクトの様子や、会社が目指す未来の姿について聞きました。

社員の不満解消から始まったプロジェクト

シンフソウプロジェクト、リーフレット

きっかけは、2022年春に実施した社員向けアンケート「エンゲージメントサーベイ」だった。アンケートの目的は、社員から生の声を聞いて、組織の改善すべき点を明確にすること。社員の不満を解消することで今よりももっと会社を好きになってもらい、「この会社で活躍したい」「成長したい」と思ってもらえれば、と考えたのが始まりだった。

吉井:アンケートの結果は、あまり良くなかった。例えば「上司と気軽に話ができない」「夏場は工場内がすごく暑い。働く環境をもっと良くしてほしい」「今の給与体系に納得がいかない」といった意見が出てきました。これらの不満はたぶん以前からあったのですが、アンケートを通じて社員の生の声が聞けたことで、改善すべき問題に確信が持てました。アンケートの結果を管理職の間で共有し、役員でディスカッションして、課題解決のために3つのプロジェクトチームを立ち上げました。

プロジェクトチームのリーダーは役員の吉井・門野・八田が務め、メンバーは一般社員から係長、課長まで、あえてさまざまな役職を入り混ぜた10名ほどを選抜した。5年先、10年先を見据えて会社を変えていくために30代〜40代前後の社員を選んだのもこのプロジェクトの特徴だ。

互いを知りポジティブな職場をつくる 「社内コミュニケーションの改善」チーム

シン・フソウプロジェクト吉井

吉井:「社内コミュニケーションの改善」チームでは、社員一人ひとりがどんな価値観を持っているのかをお互いに知るために、カードゲームをしてワイワイ話しながらコミュニケーションをとる場をつくりました。お互いに話してわかったのは、思ったよりも会社のことを知らないということ。会社で今起きていること、例えば隣の部署が何をしているかとか、誰がどんな表彰を受けたとか。チームでディスカッションをして、まずは年に1回の社内報を、2~3ヶ月に1回のペースで発行できないか考えています。

コミュニケーションを深めるためにスポーツ大会をしようと提案すると、「週末は家族と過ごします」「家でゲームをしている方が楽しい」といった、少し寂しくも率直な本音が聞けるのも、若手チームならではだとリーダーの吉井は言う。家族で参加できるイベントや、もっと気軽に参加できる催しを考えるなど、今の時代に合った工夫が求められている。

快適な環境が生産性を上げる「職場環境の改善」チーム

シン・フソウプロジェクト門野

門野:うちのチームは、「古い工場を冷暖房完備の新しい工場に建て替えたい」という意見からスタートしました。とはいえ大きな引越しで生産を止めるわけにはいかないし、新築は予算的にも敷地のスペース的にも厳しい。それなら今ある工場を生かして職場環境をもっと改善する事が出来ないかとか、工場を移転できそうな土地をリサーチすることから始めようとか、問題が大きい分、すぐできることと長期で進めること、複数のプランを同時進行で考えているところです。

移転にせよ現状を生かすにせよまだ明確な答えは出ていないが、あらかじめ複数のプランを立てておくことで、チャンスが巡ってきたらすぐに動き出せるよう準備をするのが、今のこのチームの目的だ。

がんばりが適正に評価される制度をつくる 「評価の仕組みの改善」チーム

シン・フソウプロジェクト八田

八田:かつて当社には、職能給という評価があった。しかし、一律の評価基準ではなく上司によって評価基準にばらつきがあるという問題がありました。そこで10数年かけて評価による給料の差をなくし、代わりに全員の給料を一定基準まで引き上げることを進めてきた。結果としてみんな平等になりましたが、公平さは損なわれてしまいました。やはりがんばっている人はそれに見合う評価と報酬をもらうべき、そのためには公平で納得感のある評価制度が必要だということで始まったのが、このプロジェクトです。

新しい評価制度では役職ごとに統一した評価表が用意され、各項目に対して5段階で評価を行う。必要最低限のことができていたら1点、十分にできていたら3点、十分にできている上に成果が出ていたら5点というやや厳しいが明確な基準を設けることで、高評価がついた人にはひとつ上の役職に就く能力があるという意味も含むという。評価表に沿って努力すれば給料が上がるし、会社が求めている人物像も明らかになる。そんな整合性のとれた評価表の完成を目指して、グループ一同奮闘中だ。

会社を良くする活動に終わりはない

シン・フソウプロジェクト02

吉井:今はまだ、各チームが目的の達成に向けて計画を立てている段階。年内に計画をまとめ、年明けには全社員に向けてその内容を報告する予定です。実際に運用が始まれば、「職場環境の改善」チームが立てた計画は社内の環境や設備を担当する部門に、「評価の仕組みの改善」チームの計画は人事担当に引き継いで業務化もできるでしょう。その頃にまたアンケートを実施したら、新たな課題が出てくるかもしれませんし、それがまた次のプロジェクトのきっかけになるのかも。会社を良くするための活動に終わりはありません。

シン・フソウプロジェクトを始めてからは、チームメンバー以外からもさまざまな改善策が上がってくるようになったそう。社員の不満を吸い上げて正面から向き合うという経営陣の姿勢が、社員一人ひとりが改めて会社のことを考え、より良くしたいと行動する機会を生んでいるのだろう。各プロジェクトチームの活躍と、今後の展開が期待される。

当社の取り組みを取材いただきました。

「5年後&10年後の組織図」づくりから、次の技術を生み出す──扶桑工業(長浜市)